12月は、年末のご挨拶としてお歳暮を送ったり、大掃除で家をきれいにしたり、新年を迎えるための準備で忙しくなる時期です。この忙しい12月中旬に「正月準備の日」という重要な日が設けられていますが、これについて詳しく知っていますか?
この記事では、「正月準備の日」がどのような意味を持ち、どのような由来があるのか、また煤払いや松迎え、そしてお歳暮とどのような関連があるのかについて解説します。
「正月準備の始まり」とその背景
「正月準備の始まり」、または「しょうがつことはじめ」とは、新年を迎えるための準備を開始する日を指します。この日には、伝統的に「煤払い(すすはらい)」や「松迎え(まつむかえ)」といった行事が行われます。
元々、旧暦の12月8日を「事始めの日」として、新年のための物資を調達するために山へ松や薪を取りに行く習慣がありました。
江戸時代には、12月13日が「鬼宿日(きしゅくび)」として知られる最も吉とされる日であったため、この日に年神様を迎える準備を始めることが習わしとなりました。年神様は、毎年お正月に家庭に豊作や幸福をもたらすとされる神様です。
明治時代に日本が西洋の太陽暦を採用した際、この「正月事始め」の日付は12月13日として維持されました。
2024年の「正月事始め」はどの日?
2024年の「正月事始め」は12月13日(金)に設定されています。
この日は、新暦採用後も変更されず、毎年12月13日に固定されています。
煤払いとその意味
煤払い(すすはらい)は、家屋の煤を清掃し、新年を清潔な状態で迎えるための行事です。これは、新年に年神様を迎える準備として、家の中の煤を払い清めることから始まりました。
江戸時代には、12月13日が年神様をお迎えするのに最適な日とされ、江戸城で煤払いが行われたことが民間に広まりました。家庭では、天井や壁の煤を取り除くために、藁をつけた竹の棒(煤梵天)を使用しました。
現代では、多くの家庭で煤がたまることは少なくなったため、煤払いの具体的な行事は行われていないことが多いですが、この風習は現代の大掃除の起源となっています。
大掃除の起源はここにあるのですね。
年に一回でもしっかりと振り返っておくと良さそうです。
特に、身の回りだけでなく、身体もメンテナンスしたいところです。
「松迎え」の伝統とその実施方法
「松迎え」とは、12月13日に新年の準備として山から松を取ってくる行事です。この行事は門松を作る材料やおせち料理用の薪を確保するために行われます。現代では、この習慣はほとんど行われなくなりましたが、かつては新年を迎える重要な準備の一環でした。
松迎えには、その年の年男が中心となって実施されていました。年男とは、その年に当たる十二支の年を迎える男性のことで、2025年は巳年ですから、巳年生まれの男性が年男となります。
また、松迎えの方角、すなわち恵方は、その年の福を司る歳徳神がいる方角を指します。2025年の恵方は西南西とされており、この方角にある山から松を取りに行くのが伝統的な方法です。この行事を通して、新年を清々しく迎える準備を整えるのが目的です。