冬が本格的に始まる「立冬」の後に訪れる季節が「小雪」と「大雪」です。これらは日本の伝統的な暦、二十四節気の一部で、一年を二十四に分けた節気の中の二つです。これらの名称からも冬の深まりを感じることができます。
「小雪」とは、文字通り「小さな雪」を意味し、この時期はまだ積もるほどではないけれど、ちらほらと雪が降り始めるころを指します。一方、「大雪」はその名の通り、より一層雪が多くなり、冬本番を感じさせる時期です。
2024年の「小雪」は11月22日頃、そして「大雪」は12月7日頃に訪れるとされています。この季節には、体を温める食材が特におすすめです。代表的なものには、鍋料理や根菜類を使った煮物などがあります。これらは体の中から温めてくれるので、寒い季節にはぴったりです。
「小雪」の節気とその特徴
「小雪」（しょうせつ）とは、わずかに雪が舞い始める時期を表す二十四節気の一つです。
この時期には、寒さが本格化し始め、日射しも弱まります。
また、木々は葉を落とし始め、特に北の地域では初霜が見られることもあります。
雪はまだ積もるほどではありませんが、季節の移行を感じさせる初雪が舞うことが特徴です。
立冬を過ぎ、冬が進行する中で、小雪は冬の足音を静かに告げる節気と言えるでしょう。
小雪の季節の行事とその過ごし方
小雪の時期、11月23日には日本全国で新嘗祭（にいなめさい）が行われます。
この日は、勤労感謝の日としても知られており、かつては「新嘗祭」という国の祝日でした。
新嘗祭は、宮中で行われる祭典で、天皇が新穀を神々に奉納し、その恩恵を感謝する行事です。
この祭りは全国の神社でも行われ、新穀を神前に供えて収穫を感謝する伝統があります。
戦後の1948年からはこの日が「勤労感謝の日」として、全ての産業で働く人々の労を称える日となりました。この日は、働くすべての人々とその生産活動に感謝することが中心となっています。
小雪という節気は、寒さが深まり、自然界も冬の訪れを告げ始める時期です。落ち葉が黄金色のじゅうたんのように道を覆う様子は、季節の移り変わりを感じさせてくれます。この時期には、散歩を楽しんで季節の変化を肌で感じるのもおすすめです。
このように、小雪の時期は新しい季節の始まりを告げるとともに、自然や働き手たちへの感謝を新たにする特別な時期です。
「大雪」節気の特徴
「大雪」（たいせつ）は、日本の伝統的な二十四節気の一つで、この期間は雪が頻繁に降りしきることからその名がつけられました。
この時期には、しばしば雪が大量に降り積もり、地表は霜柱で覆われ、小さな水溜りも凍りつきます。
これにより、多くの地域で積雪が一般的となり、自然の冬景色が広がります。
また、この時期は多くの動物が冬眠に入るのを始め、冬の澄んだ空気の中で青空が広がることもあります。
「大雪」に行われる伝統的な行事とその過ごし方
12月13日は、日本の伝統的な行事である「正月事始め」が行われます。
この日は、新年を迎えるための準備を始める象徴的な日とされ、古くから正月に使用する材料、例えば門松やお雑煮用の薪を山から取ってくる習わしがありました。
また、この日は「鬼宿日（きしゅくにち）」とされ、一般的には何事を始めるにも吉日とされています。
現代でも多くの神社や寺院では、新年の準備としての行事がこの日に行われることが多いです。
特に「煤払い」が知られています。
これは家や神社の内外を清掃し、新たな年を清らかに迎えるための儀式です。
神社では特に、竹や笹の枝に藁を結び付けた「清め竹」を使用して、本殿や境内の埃を払い清めます。
下鴨神社で行われる「事始め」では、若水神事が有名で、御井から汲み上げた若水を地元の料理店や和菓子屋に授けることで、新年の料理作りの一助としています。
この季節は冬の深まりを感じさせ、身の回りを整えながら新たな年を迎える準備をするのに適した時期です。家庭でも大掃除を行うなどして、煤払いの精神を生活に取り入れ、新しい年を清々しく迎える準備をしましょう。
2024年の「小雪」と「大雪」の日付
「小雪」と「大雪」は日本の伝統的な暦である二十四節気に含まれる期間です。
これらは太陽の位置に基づいており、そのため毎年日付が少しずつ変わることがあります。
2024年の「小雪」は11月22日に設定されています。
この節気は普通、11月22日ごろに始まり、「大雪」の前日まで続きます。
2024年ではこれが11月22日から12月6日までの期間となります。
一方、「大雪」は通常12月7日頃に始まりますが、2024年は12月7日がその日に当たります。
この期間は、次の節気である「冬至」の前日まで続き、2024年では12月7日から12月20日までとなります。
「小雪」及び「大雪」時期の季節の食材とおすすめ料理
「小雪」と「大雪」の節気は特定の行事食が定められているわけではありませんが、この時期には旬の食材を活用するのが一般的です。日本では、これらの季節の変わり目には旬の食材を取り入れた食事を楽しむことが奨励されています。
「小雪」時期の旬の食材：
- 野菜：白菜、春菊、大根、里芋、カブ、長ネギ
- 果物：柿
- 魚介類：ヒラメ、ハマチ
- 甲殻類：タラバガニ
「大雪」時期の旬の食材：
- 野菜：白菜、大根、ニラ、レンコン
- 魚類：鮭、鰤（ブリ）
これらの季節には、寒さが厳しくなるため、体を温める料理が特におすすめです。特に「お鍋」は、寒い日には体を温める最適な料理です。様々な旬の食材を使って、家族や友人と一緒に楽しむことができます。お鍋は、栄養豊富で健康的な食事を提供しながら、寒い季節に体の芯から温まる助けとなります。
