「通り」と「とおり」の正しい使い方と公用文での表記

言葉の意味・使い方

日本語では、「通り」と「とおり」はしばしば使われますが、これらの使い分けは文脈によって異なります。また、特に公用文や公式な書類ではどの表記を使用するかが重要です。

「とおり」は、事柄が計画や説明どおりに進むことを示す際に用います。例えば、「計画どおり進行する」「予定どおり実施する」といった場合です。この用法では、しばしば平仮名で書かれることが多いです。

一方で、「通り」と漢字で書かれる場合は、通常「道を通る」や「経由する」といった意味で使用されます。例としては、「商店街を通り抜ける」「車が通り過ぎる」といった表現があります。

公用文においては、平仮名の「とおり」がより一般的で、具体的なルールや手続きに基づいて物事が行われることを示す際に用いられます。一方、漢字の「通り」は場所や経路の説明に使われることが多いです。

これらの違いを踏まえ、適切な表記を選ぶことが、文章の正確性を示すことができます。

 

「通り」と「とおり」の意味と使い分け

日本語において「とおり」と「通り」は、多くの文脈で使われるが、その意味と用途は異なることがあります。ここで、それぞれの使い分けを詳しく見ていきましょう。

  1. 「とおり」(ひらがな)は主に次のような意味で使用されます。
    • 継続的な動作や状態を示す際に使われることが多いです。「計画どおりに進む」や「話したどおり」といった表現で見られます。
    • 一方で、「通り(とおり)」の形で地名や場所を指す場合もあります。
  2. 「通り」(漢字)は以下の意味で使われることが一般的です。
    • 物理的な場所や道路を示す場合、「銀座通り」や「裏町通り」という用法で使われます。
    • 物の流れや動きを表す場合にも使われ、「風の通りが良い」「車の通りが多い」といった形で用いられます。
  3. 助数詞としての「通り」もあり、これは「方法」や「種類」を数える際に用います。「方法が三通りある」といった場合です。

デジタル大辞泉によると、「とおり」と「通り」には明確な区別は記されていませんが、文脈に応じて使い分けがされています。日常会話や文書では、「とおり」を助数詞や具体的な方法、手段を説明する際に使うことが推奨されています。

特に、地名や道路の名称で「通り」が用いられる場合は漢字が一般的ですが、他の文脈ではひらがなで書かれることが多いです。このように、使い分けることで文の意味が明確になります。

 

公用文での「とおり」の使用法

公用文での「とおり」の使用については、特定のガイドラインに従っています。このガイドラインは、内閣府が公開している公用文の漢字使用に関する資料で詳しく説明されています。ここでは、「とおり」をどのように使用するかが明確にされています。

この資料によると、公用文では一部の表現を仮名で記述することが推奨されており、「とおり」もその一例です。具体的には、「次のとおり」という表現がある場合、これをひらがなで「とおり」と書くことが指示されています。これは読みやすさを考慮してのことであり、公用文においてはこのような表記が一般的です。

公用文のほか、ビジネス文書やメールでもこの原則が適用されることが多く、読みやすさを考慮して「とおり」を使用するのが一般的です。ただし、新聞や他のメディアでは、スペースを考慮して「通り」という漢字を使用することが多いです。

全体として、「とおり」は公用文やビジネス関連の文書で一貫して使用されるべきであり、他の文脈では「通り」と書くことも適切です。どちらの形もその使用場面によって選ばれるべきであり、文脈に応じた適切な使い分けが求められます。

「通り」の正しい読み方

「通り」は「とおり」と読むことが正しいです。

これは、昭和61年(1986年)に内閣から告示された「現代仮名遣い」に基づいています。この告示により、「オ列の仮名におを添えて書く」ことが明記されており、「通る」を例として挙げることができます。このルールは「通り」にも適用され、「とうり」という読み方は誤りとされています。

「とうり」という発音が誤りであることは、NHKの『新用字用語辞典』などでも明示されています。この辞典には、「オ列の長音または、オ・オ、コ・オとして発音される場合でも、オ列の仮名に「お」を添える」と記述されています。これにより、「とおり」が正しい読み方とされています。

一方で、「とうり」という表現が他の単語として存在することもあります。たとえば「党利」は政党の利益を指し、「統理」は何かを統一して管理することを意味します。このように、「とうり」が適切な場合もあるため、文脈によって正確に使い分けることが重要です。

まとめ

この記事では、「通り」と「とおり」の使い分けと読み方について詳しく解説しました。

「通り・とおり」は、道路や通行、または同じ状態や方法を指す語として使われます。

漢字とひらがなの使い分けについては、一般文書ではどちらの表記も正しいですが、公用文では「とおり」とひらがなで記述することが規定されています。ビジネス文書でも「とおり」のひらがな表記が好まれる傾向にあります。

読み方は「とおり」が正しく、「とうり」とは発音しないことが確認されています。「通り」の正しい読み方を理解し、適切に使用することが大切です。

公用文などの文脈では、読みやすさを考慮して「とおり」とひらがなで書くことが推奨されています。これにより、文書全体のバランスを取り、読みやすさを向上させることが目的です。

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